和歌山では山地の多い地形を利用し、斜面に段々畑をつくってを栽培しています。この段々畑のおかげで、水はけがよくなるのに加えて、太陽と黒潮から吹く潮風がみかんの木全体に満遍なく当たり、甘味の強い美味しいみかんが育ちます。
伊藤農園は、1897年の創業以来、みかんの一大産地有田でみかん産業を担ってきました。有田の気候と有機肥料で育ったみずみずしいみかんの、美味しいところだけを使って加工品づくりをしています。
みかんジュースの製造方法として一般的なのは、外皮ごと丸ごと搾る「インライン方式」や、外皮だけをむいて、中の薄皮(じょうのう)ごと搾る「チョッパーパルパー方式」です。
これらの方法は効率もよく、コストも少なくなるのですが、ジュースに皮の渋みや油分が含まれ、口の中で重たいクセとして残ってしまいます。
みかんがもつ、果実本来のおいしさを味わってもらいたい。その思いから伊藤農園では、柑橘の外皮と内皮の成分がジュースに含まれないように、柑橘を半分に切り、お碗型の機械に乗せ、もう一つのお碗で上から優しく押して搾る独自製法を採用。中の果肉の部分だけが搾られるので、柑橘本来の味や風味を楽しめ、味は濃いのにすっきりした飲み口のジュースに仕上がります。この方法は搾汁率が非常に悪く、一般的な搾り方であれば搾汁率が50%以上あるのに対して、伊藤農園の製法では30%ほどしか搾汁できません。みかんの場合、180mlのジュースを1本作るのに、約8個ものみかんを使用します。本当においしいところだけを、贅沢に使用してできる本物の味です。
伊藤農園のジュレは寒天のみで固めた食品添加物を一切使用していないジュレ。果汁も100%ピュアジュースと同様の製法で、みかんに関しては果汁の成分が90%以上と非常に高果汁で、まるで柑橘を食べているかのようなフレッシュな味わいです。素材は柑橘果汁と粗糖と寒天だけ。こだわったのは食品添加物を使用せず、長い試行期間を経て寒天だけでジュレ固め、その上で寒天のパサパサ感ではなく、ホロホロとほどけるような食感がする絶妙な製法を作り出しました。
大切にしているのは、和歌山県で育った果実そのままの味と香りをお届けすること。化学添加物を一切使用せずに”しぼっただけ””しぼったまま”だから、美味しさはみかんそのまま。毎日安心して召し上がっていただける、まっすぐなジュースやゼリーを製造しています。